2010年8月6日金曜日

ヤフーとグーグル、提携。グーグルは、検索エンジンの日本国内シェア9割に

27日、ヤフーは、同社が提供するインターネット検索サービスの要となる検索エンジンを、米ヤフー製から、グーグル製に切り替えることを発表した。同時に、検索と連動する広告システムにおいてもグーグル製を採用する。


検索エンジンにおける、最近の日本国内シェアは、大雑把に、ヤフー5割、グーグル4割。今回の提携により、グーグルは、ヤフーからの切り替え分と合わせて、検索エンジンと検索連動型広告システムの日本国内シェア9割となる。

ただ、両社の検索結果がまったく同じになるかというと、そうではない。ヤフーは、グーグル製による検索結果データを自由に加工する権利を有しており、ヤフー独自のコンテンツや機能と連動させて、見た目や機能性において、グーグルのサービスとの差別化をはかるという。また、検索と連動する広告についても、両社の間で、広告主や広告関連データは完全に独立して保持。営業面での競争関係は続く。

サイト運営側の実務面から、今回の提携を見ていこう。乱暴な言い方をすると、ヤフーとグーグルの2つあった検索エンジンが、グーグル1つになるので、完全移行後のSEOは、グーグル対策だけでよくなる。ただし、実際のところ、現在のSEO対策は、スニペットや映像、ローカル情報、カテゴリ情報などに及ぶことからコトはそう単純ではない。今後も、それぞれのサイト運営側が考える、最適な検索結果表示を得るために、それぞれの検索エンジンでの、ある程度の対策は必要となるだろう。

最後に、今回の提携そのものについて言及する。今回の提携発表に先立ち、提携する両社は、公正取引委員会に、独占禁止法違反とならないことを確認してはいるが、今後の経過によっては、確認をとったデータの前提事実を覆す情報が出て提携が解消に追いやられる可能性もある。つい最近も、決定的と思われたグーグルの中国事業撤退が、最後の最後で、やはり継続となった例がある。サイト運営者は、検索エンジンが完全に切り替わるまで、今回の提携の成り行きに注目したほうがいい。

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